コラム:(5)製造方法

優れたピアノを作るためには、優れた職人による手造りが必要となります。なぜなら自然の木材は、人間の手の微細で精緻な感触で加工し組み上げてこそ、その生きた木材の木目や繊維を活かすことが出来るからです。

大量生産(ベルトコンベヤ生産方式など)とは異なり、手造りの工法は効率が良くないというリスクがありますが、それは楽器にとっては不可欠なリスクなのです。

反対に、一台のピアノ製作に関わる時間で、そのメーカーのピアノづくりの姿勢が分かります。一台のピアノを完成するのにどれだけの時間をかけているか、そのメーカーの一年間に製作されているピアノの台数から割り出すこともできます。

現在もこの手造りの業(わざ)にこだわり続けているスタインウェイピアノでは、全工程の約80%が手造りです。そして、優れた手造りにこだわるためには、優れた技術者、つまりマイスターを育てる必要があります。その期間は少なくとも数十年が必要であり、他のピアノメーカーが単純に手造りを真似ることが出来ない理由の一つです。

スタインウェイ社は設計、素材、製造の3つの優越性に加えて、人材教育に膨大な時間をかけているのです。製造設備や機械は投資により導入することができますが、人の業は才能と努力、そして時間をかけ、投資することが必要です。

また、手造りピアノのリスクとして効率が良くないと前述しましたが、スタインウェイ社が1853年の創業より製造したピアノの総台数と、スタインウェイ社より後に創業した大量生産メーカーなどの総台数を比較すると、既にスタインウェイ社の10倍以上のピアノを生産している大量生産メーカーもあります。

スタインウェイ社では1台のピアノを製造するのに約3年(36ヶ月)の期間を必要としますが、大手大量生産メーカーの製造期間はその1/10ほどで、1台につき約3.6ヶ月となります。

「スタインウェイピアノは高額なのか?(その1)」に続く
この記事の執筆者:グランドギャラリーピアノ研究チーム

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